大阪府泉佐野市が「eスポーツ先進都市」の確立を宣言。今秋,りんくうタウンにeスポーツ施設をオープン。プロを目指す選手を対象としたプログラムの実施も

 泉佐野市,南海電気鉄道,eスタジアム,ウェルプレイド・ライゼストは,「eスポーツMICEコンテンツ実証事業」における「eスポーツ先進都市・泉佐野市」の確立に向け,今後の展望を発表するメディア向け会見を2022年8月25日に開催した。

 会見では主催の泉佐野市長の千代松大耕氏,並びに協力各社の代表が,2024年度までに取り組む予定のeスポーツ事業について説明した。

登壇者(左から)のウェルプレイド・ライゼスト 武藤一輝氏,泉佐野市市長 千代松大耕氏,南海電気鉄道 和田真治氏

 泉佐野市は,関西国際空港から1駅でアクセスできるりんくうタウンを中心とした“eスポーツ先進都市”を目指すために,今回の取り組みを開始する。その皮切りとして,会見会場となったりんくうタウン内のオチアリーナでは,88月22日から25日までの4日間,合宿形式の「eスポーツキャンプ」が実施された。北海道から九州まで,44名の高校生が参加し,「VALORANT」の練習・大会が行われていた。

eスポーツキャンプでは,オチアリーナに専用の大会会場を作り,参加者はeスポーツ選手としての体験を味わった

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3泊4日の合宿スタイルで,プレイヤー同士やゲストとの交流も図られた

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合宿の参加費は1人,5万9400円(税込)。日程内の宿泊,食事支給,施設の利用,コーチング,名前入りユニフォームの提供なども含まれる

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 千代松市長は関西国際空港に近い交通の利便性や,りんくうタウンの商業施設・宿泊施設が充実していることをアピールし,eスポーツを通じて,より多くの人がりんくうタウンに来訪することに期待をかけていると述べた。

泉佐野市長 千代松大耕氏

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 泉佐野市がeスポーツ先進都市になるためには,「eスポーツイベントをするなら泉佐野市で」という認識を市民や参加者,事業者に持ってもらう状態を作ることが必要だと考えており,その下地作りとして3つの事業を掲げている。

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 その1つ目が「eスタジアム泉佐野」の整備である。これはeスポーツの裾野を広げることを目的とした,りんくうタウン駅直結の常設型eスポーツ施設で利用料は無料。街の公園のような位置づけを想定し,りんくうタウン利用者が幅広く利用できる施設として,11月28日の開場を予定している。

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 2つ目は「eスポーツキャンプ」の実施。前述のとおり,会見当日まで行われていたeスポーツ合宿を指しており,今回はゲームのオンライン家庭教師サービス「ゲムトレ」からコーチを招へいして実施された。参加者がeスポーツを通じて交流を深め,泉佐野市を思い出の地として記憶にとどめてもらうことも目標の一つとしている。
 来年度以降は年に3回の実施を予定していて,採用タイトルや対象年齢も変えながら,できるだけ多くの人が参加できるようにしたいとのことだ。

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 3つ目は「eスポーツキャンプPlus+(仮称)」。これは本格的にプロを目指したい人向けの内容で、「プロになりたいけど、なりかたがわからない」という人のために、既存のプロチームとともに“プロにつながる道筋を作る”選手育成プログラムとして展開していくという。
 参画したプロチームはそれぞれ候補生を確保し,アカデミーチームを結成。参加者のゴールを「プロチームとの契約」とし,チームごとの指導プログラムを通じて最終的なプロ採用を目指していく。

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 企画の映像化や,参画プロチームや参加選手に対する支援を予定しており,種目となるタイトルが決まり次第,プロチームにアプローチを行うとのことだ。

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 会見には南海電気鉄道の執行役員,和田真治氏も登壇。創業から137年を迎える南海電鉄はかつてプロ野球球団を持ち,球場をはじめとする様々なスポーツ施設を運営するなど,健全な青少年育成のためのスポーツ事業を推進してきた。
 今回の施策に参加するにあたり,同社はeスポーツ事業部を設立し,企画立案や常設eスポーツ施設の運営を手がけていく。“プレイヤーファースト”をミッションに掲げ,eスポーツを愛する人と人がつながるコミュニティを全国に展開し,eスポーツを文化へと醸成していきたいとを述べた。

南海電気鉄道執行役員イノベーション創造室副室長eスポーツ事業部 和田真治氏

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 本施策にてeスポーツコンテンツの企画製作・統括を担うウェルプレイド・ライゼストの武藤一輝氏は,eスポーツは対戦相手やチームメイトがいないと成立しないもので,そこには必ずコミュニケーションが発生し,ゲームによって人と人がつながることが最大の魅力だと述べる。

ウェルプレイド・ライゼスト プロデューサー 武藤一輝氏

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 今回行われたeスポーツキャンプは,参加者の高校生プレイヤーから高い評価を得ているという。この施策において泉佐野市がeスポーツに関わる人にとって第二の故郷と思えるような状況を作り,それが全国に波及することで,eスポーツの裾野が広がることを願いたいと語った。